第一三共エスファ株式会社は2026年7月、HMG-CoA還元酵素阻害剤(高コレステロール血症治療薬)である「ロスバスタチンOD錠2.5mg「DSEP」」および「ロスバスタチンOD錠5mg「DSEP」」について、諸般の事情により販売を終了することを発表しました。
本剤は先発品「クレストール®OD錠」のオーソライズド・ジェネリック(AG)として親しまれてきましたが、2027年春にかけて市場から姿を消すことになります。
公式案内では同社の通常錠が代替品として提示されています。本記事では、販売終了のスケジュールに加え、先発品を含めた最新のタイムライン、代替品への切り替え検討に向けた情報を整理しました。
1. 販売終了対象製品とスケジュール
今回販売終了となるのは、第一三共エスファの口腔内崩壊錠(OD錠)の2規格です。規格によってメーカー在庫消尽の予定時期が異なるため注意が必要です。
対象製品
| 品名 | 包装 |
| ロスバスタチンOD錠2.5mg「DSEP」 | (PTP)100錠 (PTP)500錠 |
| ロスバスタチンOD錠5mg「DSEP」 | (PTP)100錠 |
終了・経過措置スケジュール
- メーカー在庫消尽予定時期
- 5mg「DSEP」:2027年2月末
- 2.5mg「DSEP」:2027年4月末
- 経過措置満了期間
- 2028年3月末(予定)
2. クレストール/DSEPの歴史(時系列)
先発品とAGの通常錠・OD錠が辿ったこれまでのタイムラインを見ると、今回の決定に至る流れがよく分かります。
- 2005年 4月:【先発品・通常錠】クレストール錠 発売
- 2016年 6月:【先発品・OD錠】クレストールOD錠 発売
- 2017年 9月:【ジェネリック・通常錠】ロスバスタチン錠「DSEP」発売
- 2017年12月:【ジェネリック・OD錠】ロスバスタチンOD錠「DSEP」発売
- 2025年11月:【先発品・OD錠】クレストールOD錠 販売中止
- 2026年 3月:【先発品・OD錠】クレストールOD錠 経過措置満了(薬価削除)
- 2026年 7月:【ジェネリック・OD錠】ロスバスタチンOD錠「DSEP」販売終了を発表
- 2027年 春 :【ジェネリック・OD錠】メーカー在庫消尽により販売終了予定
2017年後半に登場したDSEPのOD錠ですが、2026年3月末の先発品「クレストールOD錠」の市場撤退を経て、今回正式にブランドのOD錠がすべて終売となります。
3. スムーズな切り替えに向けた2つの選択肢
ロスバスタチンOD錠「DSEP」は販売中止発表の数年前から限定出荷状態にあり、既に他の製品へ切り替え済みの薬局・医療機関もあるかもしれませんが、今回の販売中止を受けて正式に以下の2つの方向性で動くことになりそうです。
選択肢①:【同社製品】第一三共エスファの「通常錠」へ変更(公式推奨)
メーカーから代替品として提示されている、通常錠の「ロスバスタチン錠2.5mg/5mg「DSEP」」への変更です。
普段から水で服用しており、OD錠(口腔内崩壊機能)の優先度が低い患者さんにとっては、引き続き同一メーカーで同一品質のオーソライズド・ジェネリック(AG)を継続できるため、説明がしやすくスムーズな選択肢となります。
選択肢②:【他社製品】別メーカーの「OD錠」へ変更
「どうしても水なしで飲めるOD錠が良い」「嚥下困難があり、崩壊錠でなければならない」という患者さんに対しては、他社メーカーのロスバスタチンOD錠への切り替えを行います。OD錠の利便性を最優先に守る場合はこれが現実的なチョイスとなります。
まとめ
先発品の経過措置満了(2026年3月末)に続く形で、第一三共エスファの「ロスバスタチンOD錠2.5mg/5mg「DSEP」」も2027年春にかけて順次販売終了となることが決定しました。
公式推奨の対応としては、品質が維持される通常錠(DSEP)への変更が基本路線となります。しかし、OD錠独自の利便性を必要とする患者さんも一定数存在するため、個々の患者さんのコンプライアンスや希望に応じて、他社ジェネリックメーカーのOD錠も選択肢に含めた丁寧なアプローチが求められます。
