「数ヶ月前に処方されたクラビット点眼液、まだ残っているけれど使っても大丈夫かな?」
そんな疑問を持ってこの記事にたどり着いた方は多いはずです。 結論からお伝えすると、クラビット点眼液には容器に印字された日付とは別に、「開封後1ヶ月」という短い使い切りの目安が存在します。
今回は、期限の見極め方と、なぜ「1ヶ月」で捨てなければならないのかという根拠をわかりやすく解説します。
1. 最初に確認:そのクラビットは「目薬」ですか?
本題に入る前に、お手元の薬の種類を確認しましょう。 「クラビット」という名前の薬にはいくつか形がありますが、一般的に処方されるのは主に以下の2つのタイプです。
- クラビット点眼液(目薬): 今回のメインテーマ。
- クラビット錠(飲み薬): 喉や膀胱の炎症などで処方されるもの。
※その他、細粒なども存在しますが、管理の仕方が最も特殊なのは「点眼液」です。飲み薬のクラビット錠は処方された期間で飲み切るのが基本ですが、点眼液の場合は1回に使う量がわずかなため、症状が治まったあとにどうしてもボトルの中に液が残ってしまいがちです。 そのため、「余ったクラビット点眼液の扱い」に迷う方が非常に多いのです。
2. クラビット点眼液とは?どんな時に使われる薬?
クラビット点眼液(成分名:レボフロキサシン)は、幅広い細菌に対して殺菌効果を持つ「ニューキノロン系」の抗菌点眼薬です。眼科では以下のような症状によく処方されます。
- ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)
- 結膜炎(目やに、充血)
- 眼科手術の前後(感染予防)
非常に優れた殺菌効果があるため、「また症状が出た時のために取っておきたい」と思われがちです。しかし、クラビット点眼液のような抗菌薬は、雑菌が混じった状態で使い続けると逆効果になりかねません。
容器を開けた瞬間から劣化と汚染のリスクが始まるため、ボトルに印字されている使用期限よりも、開封してからの期間に注意する必要があります。
3. 【未開封】使用期限の確認方法
まずは、そのクラビット点眼液が「未開封」の状態でいつまで使用できるのかを確認しましょう。
未開封時の使用期限は、本体ボトルの外側(ラベルや底など)に印字されています。小さな文字ですが、「202X.XX」といった形式の数字を探してみてください。
※ここに書かれているのは、あくまで「一度もキャップを開けていない未開封の状態」での使用期限です。一度開封した後は、この日付に関わらず早めに使い切る必要があります。
4. なぜ「開封後は1ヶ月」が目安とされるのか?
点眼液は、一度キャップを開けたら「1ヶ月」を目安に廃棄することが、医療現場では広く一般的に推奨されています(点眼液の種類によっては廃棄の目安が前後します)。
根拠は「直接的な汚染リスク」
点眼液には菌の繁殖を抑える「防腐剤」が入っていますが、その力も万能ではありません。 複数の製薬メーカーも、「容器の先がまぶたやまつ毛に触れると、目やにや雑菌が容器の中に吸い込まれ、薬液が汚染される原因になる」と強く注意を促しています。
たとえ気をつけていても、点眼時のわずかな跳ね返りや、目に見えないほど小さな接触によって、一度開封したボトルの清潔さを長期間保つのは非常に困難です。1ヶ月を過ぎた目薬は、見た目が綺麗でも「バイ菌が繁殖した液」になっている可能性があり、それを使うと症状を悪化させるだけでなく、別の感染症を引き起こす恐れがあるのです。
5. クラビット点眼液特有の弱点:光に弱い!
クラビット点眼液には、他の点眼液以上に気をつけたい「光に弱い」という性質があります。
- 遮光袋の重要性: クラビット点眼液が必ず専用の袋(遮光袋)に入れて渡されるのは、光を遮るためです。袋に入れずに放置すると、成分が分解され劣化が早まります。
- 劣化のサイン: 本来は澄んだ薄い黄色ですが、劣化が進むと変色することがあります。
もし1ヶ月以内であっても、液が濁っていたり、色が明らかに濃くなっていたり、白い浮遊物が見える場合は、直ちに使用を中止してください。
最後に:古い点眼液を「取っておく」リスク
「前も効いたから」と古いクラビット点眼液を使い回すのは、非常に危険です。以前の症状と見た目が似ていても原因が同じではない場合があり、その時にクラビット点眼液を使っても効果がないばかりか、治療を遅らせる可能性があります。
1ヶ月を過ぎた点眼液は思い切って処分し、目に違和感がある時は、再度医師の診察を受けるようにした方がいいでしょう。

