イトラコナゾール錠50「MEEK」の回収に伴う交換対応等

小林化工

2020.12.19
その他
【医療関係者様向け】イトラコナゾール錠50「MEEK」の回収に伴う交換対応等へのお願い

2020.12.19
その他
【患者様向け】イトラコナゾール錠50「MEEK」の交換対応等へのお願い

事故の概要

イトラコナゾール錠50「MEEK」の一部ロット製剤を服用した患者さんにふらつきや意識朦朧などの精神神経系の副作用が報告されたため社内調査したところ、製造過程でベンゾジアゼピン系睡眠剤であるリルマザホン塩酸塩水和物が、通常臨床用量を超える成分量で混入していたとのこと。

お亡くなりになられた患者さんも含め100件を超える健康被害が報告されており、自動車による事故も数十件報告されています。

イトラコナゾール錠50「MEEK」とは何の薬?

イトラコナゾール錠50「MEEK」は経口抗真菌剤であるイトリゾールカプセル50の後発医薬品(ジェネリック医薬品)であり、中でも「MEEK」は唯一50mg、100mg、200mgの規格を揃えていました。

皮膚科や皮膚科近隣の調剤薬局では「MEEK」を在庫しているところも多かったのではないでしょうか。

リルマザホン塩酸塩水和物とは?

今回製造過程で混入していたことが判明したリルマザホン塩酸塩水和物は小林化工が製造しているリルマザホン塩酸塩錠「MEEK」に含まれる成分であり、主に睡眠薬として使われています。

リルマザホン塩酸塩錠「MEEK」はリスミー錠の後発医薬品(ジェネリック医薬品)であり、「MEEK」以外にリスミー錠の後発医薬品は存在しません。

今回の件で明らかになった事実

小林化工の全品目出荷停止に伴い、Meiji Seika ファルマや日医工など小林化工に製造を委託していた一部製品の出荷も停止となってしまいました。

実はあまり知られていないことですが、1つの先発品に対して20~30もの銘柄が存在している場合など、実際に製造しているのはせいぜい半分くらいなものです。

今回も、Meiji Seika ファルマや日医工の名前は表に出ましたが、実はそれら以外にも小林化工に薬の製造をさせて自社の屋号だけ付けて販売していたようなジェネリック医薬品メーカーもあるようです。

ジェネリック医薬品は安価で、増大する社会保障費に対しても有効な手段ではありますが、安価で製造できる理由もきちんと考えなくてはなりません。

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