ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバは返品できる?できない?

新発売

新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ)の一般流通化によってどの調剤薬局でもこれらの薬を扱えるようになりました。

それぞれの薬で使用条件や併用薬、重症度などに違いがあり、近隣のクリニックと相談しながら在庫する経口抗ウイルス薬を選択していることと思われます。

一方で、2023年9月30日までは公費で負担され患者自己負担はありません(調剤料や、その他の解熱剤等については自己負担が発生します)が、それ以降は自己負担が発生する可能性が高く、取り扱いについて悩んでいる薬局経営者の皆様も多いと聞きます。

ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバを購入するとき返品について確認しました?

【経口抗ウイルス薬 包装薬価一覧(2023年時点)】
ラゲブリオカプセル200mg 包装薬価94,312円
パキロビッドパック300 包装薬価62,693円
パキロビッドパック600 包装薬価99,027円
ゾコーバ錠125mg(28錠包装) 包装薬価207,407円

経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ)はどれも薬価が高く、返品できない場合のリスクは非常に高いといえます。返品受入の可否については、医薬品卸によって対応が異なっているようで、勤め先の薬局では仕入れ価格よりも返品受入の可否に重点を置いて仕入先の医薬品卸を決めました。

ある医薬品卸の担当者と話をしていて、「一部の経口抗ウイルス薬はうちでは返品できないので、うちからは買わないほうがいいですよ」なんてアドバイスをもらって仕入先候補から外した例もあります。

そこで問題になってくるのが、経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ)に2023年10月1日以降は患者負担が発生して、負担金額の高さから患者さんがこれらの薬の使用をためらって調剤薬局の経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ)が不動在庫化する問題です(3割負担の患者さんの支払金額だと、ラゲブリオとパキロビッドが約2~3万円、ゾコーバが約1万5千円になります)。

実際に自分自身もコロナウイルスに感染して自宅療養しましたが、経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ)は使わず解熱剤や咳止めを服用して数日寝てたら治りました。もしも2023年10月以降に再びコロナウイルスに感染しても高額な自己負担が発生する経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ)は使わずに治すでしょうね。

そういったことで不動在庫化した経口抗ウイルス薬(ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ)が医薬品卸に返品できないまま使用期限を迎えるとしたら、それは調剤薬局にとって非常に恐ろしいことです。

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