2026年3月、日本臓器製薬より、持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤『レボセチリジン塩酸塩ドライシロップ0.5%「日本臓器」』の製造販売終了(販売中止)と、それに伴う経過措置の予定が公表されました。
発売から今日に至るまでの供給の経緯と、今後の事務手続きに関する事実関係をまとめます。
1. 製造販売終了(販売中止)の概要
本剤は2020年の発売以降、製造委託先でのトラブルや他社品供給不安に伴う需要増により、長らく限定出荷が続いていました。このたび、諸般の事情により全規格の販売中止が決定いたしました。
- 販売中止公表: 2026年3月24日
- 対象規格: 分包0.5g×100包、バラ包装100g
- 最終供給時期(予定):
- 分包0.5g:2026年4月
- バラ100g:2026年9月 ※在庫状況により前後する可能性があります。
2. 経過措置期限について
販売中止に伴い、保険診療における請求が可能な「経過措置期間」が設けられます。
- 経過措置期限:2027年3月31日(予定)
2027年4月1日以降は薬価基準から削除され、保険請求ができなくなります。現在在庫を保有されている施設においては、期限までの使用、または代替品(他社製品等)への切り替えが必要となります。
3. 発売から現在までの事実経過
2020年6月:新発売
バラ100g、分包0.5gの2規格で供給を開始。
2021年7月:新規格「0.25g分包」の承認取得
ラインナップ拡充のため「0.25g分包」の追加承認を取得。発売準備に着手。
2021年11月:供給トラブルの発生
製造委託会社における他社製品の連続的な製造トラブルの影響を受け、入荷が大幅に遅延。バラ包装が出荷停止となり、準備中であった「0.25g分包」も発売延期となりました。
2022年1月〜4月:限定出荷への移行
バラ包装の出荷再開後も「新規採用辞退」が継続。4月には他社品の影響による需要増から、分包0.5gも限定出荷となりました。
2023年3月:未発売規格「0.25g分包」の抹消
依然として発売の目処が立たないことから、添付文書を改訂。承認を取得していた「0.25g分包」を包装規定から削除。一度も市場に流通しないまま欠番となりました。
2026年3月:販売中止の決定
供給制限が継続するなか、製造販売の終了が正式に公表されました。
4. まとめ
本剤は、2021年11月の供給トラブル以降、一度も通常出荷体制に戻ることなく販売中止を迎えることとなりました。特に承認を取得しながら発売に至らなかった「0.25g分包」の存在は、近年の供給不安の深刻さを物語っています。
施設においては、2027年3月末の経過措置期限に向け、計画的な切り替えを進める必要があります。